2015年1月17日土曜日

成田からアブダビ経由ミュンヘンへ〜25年ぶりのヨーロッパ①

今回25年ぶりのヨーロッパ旅行、成田ミュンヘン往復はアブダビ経由、UAE(アラブ首長国連邦)国営のエティハド航空を利用しました。年末の成田空港は予想に反して旅行客はまばら、しかも成田発が定刻21:30なのでほぼ全ての発着が終わり、出発ロビーは静寂の中。市中の銀行よりレートが良いとの同僚の先生方のアドバイスに従って、ユーロへの両替は出発前に成田空港で行いましたが、それでも1ユーロ=150円で円安ユーロ高の影響をもろに受ける結果となりました。また、ちょっと驚いたことに第1ターミナルにある複数の両替所でレートが若干異なっていました。幸運なことに率の高い方で両替できましたが、自分の持ち金がいきなり3割強目減りしたようなものですね。
さて、いよいよ搭乗です。4発ジェットエンジンのエアバスA340-500、アラブの産油国の航空会社で最新機種、座席の間隔も広くサービスも良いというネットの評判でしたが、まあコストパフォーマンスは良いけれど、乗り心地とサービスはそこそこ普通といったところでしょうか。機内は世界各地へ向かう団体客などで、一席も空きがないような状態でした。
成田をほぼ定刻に離陸、浜松から北西に進路を取って日本海上空へ、韓国を横断して北京、内蒙古からチベット高原と一直線に広大な中国大陸を横切ります。それからヒマラヤを超えてパキスタンのイスラマバード、カラチ上空を経てアラビア湾に向 かいオマーン、そしてドバイの上を飛んでアブダビまで所要約12時間、日本とは時差が5時間あるので到着は現地時間の午前4時、飛んでも飛んでも夜といった感じの南回り航路のフライトでした。

           
  
    
                                                       


離陸後しばらくして、一回目の食事が配られます。エコノミーであっても和、洋、アラブの中から選択することができるのは嬉しく早速アラブ食をお願いしました。

食事がひと段落ついた頃、まばゆいばかりのソウルの街の灯が右手に見えました。映画を2本見て仮眠するともうパキスタン上空、相変わらず機外は闇の中です。到着1時間前に2目目の食事が出て、予定より約1時間早くアブダビ国際空港ターミナル3に到着です。









  次第に夜が明けるに連れて、いかにもアラビアらしい紺碧の青空が広がりました。広大な敷地に世界各地からアブダビに集まった珍しい航空機が駐機されています。現在のターミナルもかなり大きめですが、間もなく新ターミナルが開業するそうで、ドバイと中東のハブ空港を争うことになりそうです。








さて、ターミナル1へ徒歩で移動してミュンヘン行きのフライトまで4時間の待ち時間ですが、予定より1時間も早く飛行機の中へ案内されました。アブダビからはA330で約6時間のフライトです。成田からミュンヘンまでトータルで23時間、夜・朝・朝・昼の合計4回の食事をいただきました。






 アブダビを12月26日午前9時(日本時間14時)に離陸、すぐにアラビア湾の上の出て北西を目指します。機内のディスプレーにはバグダッド上空を通過する予定の航路図が表示されています。しかし、クウェートの手前で右に進路を変え、離陸後1時間ほどでイラン領内に入りました。やはり最短距離ではあってもイラク北部のイスラム国の上を飛行するリスクは避けるためだと思います。イランの内陸部にさしかかると予想通り乾燥した大地が広がっていましたが北上するにつれ遥か彼方に雪をかぶった山脈が見えるようになりました。




  イラン北西部が近付くと右手に大きな湖、ウルミエ湖が見えて来ます。
何となく輪郭がぼやけているように感じましたが、世界で第2番目に大きい規模の塩湖であるウルミエ湖は、流域の農業用水の過剰取水のため、ここ3年~5年ほどで枯渇が危惧されているそうです。ウルミエ湖を通り過ぎると飛行機は左に旋回して、トルコへ向かいます。





眩しい白銀の世界が続きますが、北の方向に富士山に似た特徴的な二つの峰からなるアララト山が現れました。
旧約聖書のノアの箱船が漂着した地として良く知られています。あの山の向こうは、もうアルメニア、また眼下にはトルコ東端の湖、ヴァン湖が見え天国のような景色が続きます。






子供の頃からアララト山とヴァン湖を一度は見てみたいと思っていたことが、このような形でかなったことに感激すると同時にトルコからイランへ鉄道で抜けてみたいという思いが一層強くなりました。その後、トルコの黒海沿岸に沿って西へ進み(対岸はウクライナですね)


ルーマニア、ハンガリーを通って午後12時45分に小雪の舞うミュンヘン国際空港に着陸しました。

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