ミュンヘン音大ロビー
さて、話を本来の目的にもどしましょう。夏休みでもない6月にわざわざドイツへ来たのは、次女の2年間の留学の総まとめとなる記念すべき公開演奏を聴くためでした。6月6日、一旦次女宅に戻って休息を取った後、夜8時30分の演奏開始時刻(随分遅い時間ですが)に向けて午後6時頃出発しました。この季節のドイツは夜8時でも明るく、また天気も良くカラッとした夕方の空気が澄んでいました。さて、30分ほど前にミュンヘン音大に到着、次第に緊張感が高まってきました。考えてみれば、娘の演奏を外国で聴くのも初めてです。会場の大ホール前に行ってみると、次女の前に演奏している学生さんの音が外に漏れ聴こえて、またそれが素晴らしく上手に思えて、一体次女は無事に弾けるのだろうか?などと心細くなって来ました。緊張のあまりトイレに行きたくなりましたが、トイレの場所が分かりづらく学内をウロウロ、またこの頃から激しく咳き込むようになってしまいました。
大ホール
それから、今回もう1つ楽しみにしていたのは、かつてチューリッヒ留学時代にオメロ・フランセシュクラスで一緒に勉強した、アドリアン・エティカー氏に会えるかもしれないということです。と言うのは、彼はチューリッヒで勉強した後、95年にミュンヘン国際コンクールで優勝して、現在ミュンヘン音大でピアノ科の教授を務めているそうなので。まぁ、もし会ったら何て言おうかなどと考えていました。
すると、前の学生さんの演奏が終わって休憩となり、バーンと開いたドアから教授陣が出て来て、その中に彼を発見。彼も僕に気が付いて「お〜、日本から聴きに来たの?キミのお嬢さんはすごく上手だよ」などと、もう事情を良く知っている様子。僕は26年振りに会った彼に、その後の彼の成功を日本で知っていたことなどを話しました。かつての友人が大活躍していること、本当に嬉しいと思いました。
当日のプログラムです。1人60〜70分くらいは演奏するようです。演奏が始まりました。次女はあまり緊張していない様子。ドビュッシー:エチュードはテンポが速いように感じましたが、クリアな音色が心地よい。シューマンのシェヘラザードは、初めて聴きましたが、多分シマノフスキの仮面第1曲との語呂合わせか?そして、メインのシューマン:謝肉祭は自由な解釈で、大胆な演奏となっていました。日本にいた頃とは全く別人のように伸び伸びと弾いていて、異国の地で一人頑張った次女の成長に感動しました。
演奏中の次女
終了後
音大レッスン室
練習中です
パイプオルガン
マックス・レーガー没後百年の記念像
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