グラッシィ楽器博物館へ。さして広くない展示場ですが、入館するやいなや前回見落とした、世界に3台しか残っていないバルトロメオ・クリストフォリ作のピアノの元へ駆け寄りました。急いでいた3年前には気が付かなかったのですが、ピアノは立派なガラスケースの中に収められています。
外見的にはチェンバロのようです。そして、多くのピアノフォルテの中でも最もチェンバロに近い響きだそうで、それは、それまで鍵盤楽器の代表格だったチェンバロの存在が大きかったため、新しい楽器を創作しても響きのイメージは当然チェンバロ的になったからだと思われます。
4オクターブの音域(C-c3)を持ち、ウナコルダストップを備えていたそうです。
この中国風の装飾は、17世紀に流行したシノワズリ=中国趣味の影響でしょう。
クリストフォリが発明したアクションは、すでにほぼ今日のものに近かったそうです。