2018年8月27日月曜日

ブラームス国際コンクール見学へ

さて、プラハからミュンヘンへ戻った翌日の2017年9月3日、早起きして、オーストリア南東部ケルンテン州のヴェルター湖畔にある保養地、ペルチャッハへ向かいました。ミュンヘンから鉄道で約4時間、ザルツブルクを通ってさらに山中を南下します。車窓から見える高い山々にはすでに雪が積もっていて、寒々とした眺めです。ペルチャッハは、東はすぐスロヴェニア、南はイタリアという位置にあります。

今回訪問の目的は、次女が参加する第24回ブラームス国際コンクールを見学するためです。

ブラームスで町おこし

1877年にブラームスが避暑のためこの地を訪れ、交響曲第2番を作曲したことはよく知られています。その後も1878、79年と再訪し、ヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリン・ソナタ第1番などを書いたそうです。それらの作品に共通する明るさ、伸びやかさは、ペルチャッハの風光明媚な景色、情緒の影響を受けたと言われています。

ブラームスが最初に荷を解いたシュロス・レオンシュタインという旅館、600年前のお城を改装したものだそうです。


この斜向かいにあるラバッツというペンションを翌年から定宿にして長期滞在したそうですが、それは老朽化してすでになく、跡地には別のホテルがありました。


そこからブラームスが散歩したという小径を行くと


      美しいヴェルター湖畔に出ました。


さて、その湖畔にある近代的な、パークホテルの一室でコンクールピアノ部門予選は行われます。



ピアノ部門1次予選の演奏順です。公正なくじ引きによって演奏順は決まり、またもや次女は1番!

豪華な朝食をいただいて、コンクールへ臨みます。

さっさと会場入りする母娘。

会場前のヴェルター湖
    
          
            白鳥も

通りで見かけた肉まんにそっくりの何か!

コンクール1次予選では、1人ずつの演奏終了後に各審査員が点数が書かれたカードを技術点、芸術点ごとに示してその場で奏者、聴衆に総得点が分かるというユニークな仕組みでした。もちろん、後で訂正はできません。コンクールの特色を出し、公正さを保とうとしているように思えました。
さて、トップバッターの次女は、バッハ:平均律第2巻第10番、ショパン:エチュードOp.25-6、ブラームス幻想曲集Op.116 より第3曲カプリッチョを弾きました。バッハとエチュードはいつも弾いているので大丈夫、ブラームスはやや固い感じもしましたが、概ね良かったと思います。先生方が示された得点札も5点台から満点の6点台に近いものでした。
そして、結果は予選通過できず、発表後に審査員長の先生に講評を聞きに行ったところ、「だって1番じゃねぇ」と言われたそうです。まぁ、仕方がありません。

       終了後にホテルでくつろぐ三人


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